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総合型選抜の評定平均は必要?成績を問わない大学は?評定平均3.5でも合格するコツ
目次
総合型選抜での受験を考えてはいるけど、いまいち対策方法が分からないという方は多いのではないでしょうか。
また、もう受験生なのに総合型選抜対策を今から始めても大丈夫か不安な方など、様々な悩みを抱えている方がいらっしゃるかと思います。
総合型選抜で合格するためには、自分の強みが何かを見つけ出し、早めに準備することが大切です。
今回は、総合型選抜・AO入試における評定平均の役割や、評定が低くても総合型選抜で合格する方法について【筆者の実体験】を基に解説していきます!
この記事を読めば、あなたの状況に合った対策方法が分かり、受験に向けて準備を進めることができるでしょう。
総合型選抜では、出願要件として高い評定平均を求める大学も少なくありません。例えば「評定平均3.5以上」といった条件があるため、日々の勉強に励み、高い評定を目指すことは、選択肢を広げる上で非常に重要です。
しかし、もしあなたが評定平均に自信がないとしても、総合型選抜での合格は決して夢ではありません。この記事では、評定平均が低くても総合型選抜で合格するための具体的なコツを、私の実体験に基づいてご紹介します。
私は高校2年生の冬に総合型選抜の対策をスタートし、評定平均3.5で最終的にMARCHに現役で合格しました。
この経験から得た「高校生時代の私が早く知りたかったコツ」を、この記事に全て詰め込んでいます。あなたの状況に合った対策方法を見つけ、受験準備をスムーズに進める一助となれば幸いです。
「評定平均」とは?
総合型選抜で必要となる「評定平均」とは、高校の成績(通知表)を5段階評価で数値化し、その平均を算出したものです。これは大学側が「高校でどれだけ真面目に学業に取り組んできたか」を判断する際の重要な参考資料となります。
対象となる成績の時期は、多くの大学で高校1年生から3年生の1学期(または前期)までの成績が用いられます。
正直なところ、私も高校1年生と2年生のときは、学校の勉強にあまり身が入らず、テストはいつも平均点以下。特に苦手な理系科目は赤点続きで、成績はほとんど「3」でした。しかし、高校2年生の終わりに「総合型選抜を考えるなら、やっぱり成績は高い方がいい」と気づいて、そこからは本気を出してテスト勉強に取り組みました。その甲斐もあって、なんとか滑り込みで最終的な評定平均を3.5まで上げることができたんです。
保健体育や書道といった副教科も含まれるので、得意な科目で「5」を取って、全体の評定をカバーできたのも大きかったですね。
評定平均の算出方法は、シンプルに全教科の5段階評価を合計し、その合計を科目数で割ることで求められます。例えば、英語4、国語3、数学4、理科3、社会4の場合、合計18を5教科で割ると評定平均は3.6となります。体育や美術などの副教科も対象となるため、得意な科目で全体の評定を底上げするのも有効な戦略の一つです。
なお、高校によっては成績が10段階評価の場合もありますが、最終的には5段階評価に換算されて評価されます。
評定平均に自信がなくても、諦める必要はありません!たとえ短期間であっても、狙いを定めてテスト勉強や提出物にしっかり取り組むことで、評定を少しでも高くすることは十分可能です。
総合型選抜を突破するための一つの戦略でもあるため、狙える人は狙っていきましょう!
評定が低くても総合型選抜に合格できる?
結論から言うと、可能性は十分にあります。
評定が低いからといって、総合型選抜を諦める必要はありません。大学入試の総合型選抜(旧AO入試)では評定平均値が重視されがちですが、実際には評定基準のない大学・学部も存在します。
ここでは、評定に自信がなくても総合型選抜で合格を勝ち取るための具体的な方法を、私の経験を交えながらご紹介します!
総合型選抜で評定平均を問わないオススメ大学紹介
評定平均を問わない総合型選抜を実施している大学は意外とたくさんあります!
今回は、関東エリアの中でも人気のある大学を中心に、評定にとらわれずチャレンジできる大学をいくつかご紹介します。
・私立大学(文系)
大学名 | 学部(学科) | 選抜方式(名称) | 必要な評定平均値・条件 |
---|---|---|---|
慶應義塾大学 |
学部(学科)
総合政策学部 環境情報学部(SFC) |
選抜方式(名称)
AO入試(自己推薦型)(総合型選抜) |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
上智大学 |
学部(学科)
神学部 |
選抜方式(名称)
公募推薦入試(自己推薦型) |
必要な評定平均値・条件
全体の評定平均3.5以上 |
青山学院大学 |
学部(学科)
文学部 英米文学科 |
選抜方式(名称)
自己推薦入学者選抜 |
必要な評定平均値・条件
評定平均の条件なし、ただし英検準1級、TOEFL iBT68点以上、TOEIC他いずれか必須 |
青山学院大学 |
学部(学科)
コミュニティ人間科学部 |
選抜方式(名称)
自己推薦入学者選抜 |
必要な評定平均値・条件
原則全体評定平均3.5以上 |
中央大学 |
学部(学科)
法学部 |
選抜方式(名称)
チャレンジ入試(総合型選抜) |
必要な評定平均値・条件
特になし(評定基準は課さず)、ただし英語検定スコア任意提出 |
立教大学 |
学部(学科)
社会学部 |
選抜方式(名称)
自由選抜入試(自己推薦型) |
必要な評定平均値・条件
全体評定平均3.5以上、ただし英語資格任意提出 |
明治学院大学 |
学部(学科)
社会学部(社会福祉学科) |
選抜方式(名称)
自己推薦AO入試(A) |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
・私立大学(理系)
大学名 | 学部(学科) | 選抜方式(名称) | 必要な評定平均値・条件 |
---|---|---|---|
東京農工大学 |
学部(学科)
工学部 生命工学科 |
選抜方式(名称)
総合型選抜(SAIL入試) |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
電気通信大学 |
学部(学科)
情報理工学域 I類(情報系) |
選抜方式(名称)
総合型選抜 |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
芝浦工業大学 |
学部(学科)
建築学部 建築学科(先進的プロジェクトデザインコース等) |
選抜方式(名称)
総合型選抜(AO・建築プロジェクト) |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし、ただし英検CSEスコア1728点以上(実用英検準2級相当) |
・国公立大学
大学名 | 学部(学科) | 選抜方式(名称) | 必要な評定平均値・条件 |
---|---|---|---|
千葉大学 |
学部(学科)
理学部 |
選抜方式(名称)
総合型選抜 |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
千葉大学 |
学部(学科)
工学部 |
選抜方式(名称)
総合型選抜 |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
埼玉大学 |
学部(学科)
工学部 |
選抜方式(名称)
総合型選抜 |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
埼玉大学 |
学部(学科)
理学部 |
選抜方式(名称)
総合型選抜 |
必要な評定平均値・条件
評定平均の指定なし |
なお、国公立文系で評定平均を関係なしに受験できる大学を見つけられなかったため、割愛しています。
入試要項は年度によって変更される可能性があり、また学部・学科によって詳細な条件が異なります。上記の情報は、あくまで参考としてご活用くださいね!
志望する大学の最新情報は、必ずご自身で大学の公式サイトや入試ガイド等をご確認しましょう。
評定が低くても合格できるステップ3選
①評定基準のない大学・学部を徹底的に探そう
まず最初にすべきことは、評定が出願資格に含まれていない大学や学部を見つけ出すことです。評定平均が低く、総合型選抜一本勝負でいこうとしていた私だからこそお勧めできる、具体的な探し方をご紹介します。早速見ていきましょう!
1. 志望校が決まっているなら:ピンポイントで情報を調べる
もしすでに「ここに行きたい!」という大学があるなら、まずはその大学の公式サイトに直行しましょう。総合型選抜の募集要項をダウンロードして、出願資格を隅々まで確認してください。「全体の学習成績の状況」や「学習成績の概評」といった評定に関する記載がないか、あるいは「高等学校卒業(見込み)の者」など、基本的な学歴のみが条件になっているかを見極めるのがポイントです。
2. 興味分野から探す:学びたいことから逆引き
まだ志望校がはっきりしない、あるいは併願校を探している場合は、自分の興味がある学問分野からアプローチしてみるのがおすすめです。その分野を学べる学部を持つ大学をリストアップし、それぞれの総合型選抜の募集要項をチェックしましょう。
3. とにかく広く探す:全国から可能性を見つける
これは、私のように「総合型選抜だけで合格を決めたい」「全落ちだけは避けたい」と、あらゆる可能性を探りたい人に全力でおすすめします。正直、私は世の中にある情報すべてを見るくらいの勢いで調べました。最初は関東圏内で通える大学だけを見ていましたが、不安になりすぎて最終的には全国の大学の募集要項を読み漁りましたね。こうすることで、思わぬ大学や学部との出会いがありました。
大学情報を調査するのに便利な受験生におすすめのサイト
私が受験生だった頃に実際に役立ったサイトをいくつかご紹介します。
私立大学【学校推薦型選抜】都道府県別一覧〔東京〕2025年度
【おすすめポイント】
・各大学の評定基準の有無をピンポイントで確認できる
・全国の大学を都道府県別にリストアップしており、網羅性が高い!
・大学ごとの情報を比較しやすい!
紹介したサイトは情報収集にとても役立ちますが、最終的な確認は必ず大学の公式サイトで、自分自身で募集要項を見て行いましょう。
情報は更新されることもあるので、最新かつ正確な情報を得るためにも、この一手間を惜しまないでくださいね。
②自分に合う大学とマッチングしよう
評定の基準をクリアできそうな大学が見つかったら、次に大切なのは「あなたに本当に合う大学」を見つけることです。
総合型選抜では、大学側が求める学生像とあなたの個性や学びたいことがどれだけ合致しているかが合格の鍵です。
私の受験生時代の経験から、大学と自分をしっかりマッチングさせることが、総合型選抜で合格を掴む上で本当に重要だと感じています。
この「マッチング」を丁寧に行うことで、受験期と入学後のギャップが少なくなりますし、より充実したキャンパスライフを送れること間違いなしです!
大学と自分をマッチングさせるためにやったこと
大学の「アドミッション・ポリシー」を徹底的に読み込む
各大学は「こんな学生に来てほしい」というアドミッション・ポリシーを出しています。あなたの興味や強みが、その大学の求める学生像とどう繋がるのか、共通点を探しましょう。ここがズレていると、どれだけ素晴らしい活動実績があっても評価されにくいので念入りに!
学びたいこと・将来の目標を明確にする
「なぜその大学で、その学問を学びたいのか」を具体的にしましょう。漠然とした目標ではなく、「この大学のこの研究室で、こんなことを学びたい」「将来こんな仕事に就くために、この学部の専門知識が必要だ」といったように、具体的に掘り下げることが重要です。
大学の特色あるプログラムや研究室を調べる
大学には、その大学ならではの看板プログラムや、最先端の研究を行っている研究室が必ずあります。自分の興味を引く取り組みがないか調べてみましょう。もし、あなたが関心のある研究室が見つかれば、強力な志望理由になります。
オープンキャンパスや説明会に積極的に参加する
大学のウェブサイトだけでは分からない、リアルな雰囲気や空気感は、実際に足を運んでみないと分かりません。教授や在学生の話を聞くことで、その大学の雰囲気を掴めます。また、チャンスがあれば疑問点を直接質問してみましょう。
ちなみに、私は高校3年生の時、第一志望の大学に合計3回も足を運びました!オープンキャンパスや説明会はもちろん、普段の大学の様子を見に行ったりもしましたね。さらに、自分の検討している受験方式で合格した先輩を見つけて、直接お話を聞かせてもらったことも。
評定に自信がなかったこともあり、とにかくがむしゃらに情報を集めていました!
これらの方法は、単に大学を選ぶためだけではありません。あなた自身が本当に学びたいことを見つけ、それを大学に伝えるための重要な準備になります。ぜひ、一つひとつ丁寧に取り組んでみてくださいね!
③志望校に応じた活動実績をつくろう
ここまで読み進めてくれた皆さんならもうお分かりですよね?総合型選抜では、評定だけが全てではありません。むしろ、あなたがこれまで培ってきた活動実績こそが、合格を掴むための強力な武器になります。
志望校が決まったら、その大学が求める学生像に合わせて、効果的にアピールできる実績を探したり、新しく始めたりしましょう!ここでは、特におすすめの実績例をご紹介します。
探究活動
総合型選抜で特に評価されやすいのが、特定のテーマについて深く掘り下げた探求活動です。学校の授業や部活動、個人的な興味から発展させたものでも構いません。
例: 地域の課題解決に向けたプロジェクト、プログラミングコンテストへの参加、興味のある分野の論文執筆、起業体験など。
その他、高校生の探究事例紹介をしているこちらのサイトも見ておくことをおすすめします。
ボランティア活動
様々な種類のボランティアがあるので、個人の興味やスキル、時間の使い方に合わせて様々な形で参加できます。自分の関心に合わせたキーワードで検索して社会活動に参加してみましょう!
下記のサイトは、自分に合うボランティアを検索する際におすすめです。
資格取得や検定
語学系、IT系など、志望学部・学科に関連する資格や検定を調べましたか?勉強に時間を要しますが、合格を目指した努力の過程は無駄になりません。ぜひ積極的に挑戦しましょう!
番外編〜筆者が実際にやってみた活動実績を紹介〜
活動カテゴリ | 具体的な内容 |
---|---|
学習・研究 | 研究分野の本を複数冊読む |
学習・研究 | 論文を複数本読み、興味を持った筆者に直接メールを送り、Zoomで2時間話を聞いてみた |
現地調査・探求 | 興味分野の博物館や資料館を訪問する |
企画・実行 | 学生団体を立ち上げ、イベントを開催する |
交流・相談 | オンラインのイベントやセミナーに参加し、質問をして繋がった人に志望理由や面接の添削を依頼する |
交流・相談 | 気になる人にアポイントメントを取り、自分の研究テーマの仮説をぶつける |
情報発信・広報 | ラジオ番組に出演したり、新聞の取材を受ける |
語学力向上 | 英検・TOEIC・IELTS・TOEFL・TEAPで結果を出す |
実務経験・参加 | 自治体や企業が主催するインターンやプログラムに参加する |
以上がオススメの活動事例になります!自分の活動状況に合わせて参考にしてくださいね。
まとめ
評定平均に自信がなくても総合型選抜で合格するコツはお分かりいただけましたでしょうか。「自分にマッチする大学を見つけるまで探すぞ!」くらいのモチベーションで楽しみながら、取り組んでみてくださいね。ここまで読んでいただきありがとうございました。受験は大変なことも多いけれど、その頑張りや、試行錯誤した時間、そして得られた知識と忍耐力は、これからの人生で必ず皆さんの大きな力となります。皆さんの努力が実を結ぶよう、心から応援しています!
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塗師世菜
はたらく部インターン生。勉強より課外活動に夢中な高校3年間を過ごし、総合型選抜で大学に進学。数々の学外プログラムやコンテストに挑戦し、現在は自身の興味分野である「地域×スポーツ」を切り口に、スポーツ社会学を専攻中。インターン業務では、SNSやラジオ運用に取り組んでいる。